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Dynamo には、ビジュアル プログラミングのさまざまなタスクで使用できる多くのコア ノードが用意されています。ただし、独自のノードを作成した方が、迅速かつ効率的な方法で、簡単に問題を解決できる場合があります。これらの独自のノードは複数の異なるプロジェクトで再利用できるため、グラフが見やすくなります。これらのノードを Package Manager にプッシュして、世界中の Dynamo コミュニティと共有することもできます。
カスタム ノードは、他のノードとカスタム ノードを「Dynamo のカスタム ノード」内にネストすることによって作成されます。Dynamo のカスタム ノードは、コンテナとして考えることができます。このコンテナ ノードをグラフ内で実行すると、コンテナ ノード内のすべてのノードが実行されるため、ノードを自由に組み合わせて再利用や共有を行うことができます。
グラフ内でカスタム ノードの複数のコピーを使用している場合、基準となるカスタム ノードを編集することにより、一度にすべてのコピーを更新することができます。これにより、ワークフローや設計にどのような変更が生じた場合でも、グラフをシームレスに更新して変更に対応することができます。
カスタム ノードの最も便利な機能は、ワーク シェアリング機能です。たとえば、Dynamo の上級ユーザが複雑な Dynamo グラフを作成し、そのグラフを Dynamo を初めて使用する設計者に渡したとします。この場合、グラフを渡されたユーザはそのグラフを簡素化し、設計についてのやり取りに必要な最小限の要素だけに絞り込むことができます。カスタム ノードを開いて内部のグラフを編集することができますが、「コンテナ」はシンプルな状態に保たれます。このプロセスにより、カスタム ノードを使用する Dynamo ユーザは、直感的で見やすいグラフを設計することができます。
Dynamo では、さまざまな方法でカスタム ノードを作成することができます。この章の例では、Dynamo UI からカスタム ノードを直接作成します。C# や Zero-Touch の構文の詳細については、Dynamo Wiki のこのページを参照してください。
カスタム ノード環境を実際に使用して、パーセンテージを計算する単純なノードを作成してみましょう。カスタム ノード環境は、Dynamo のグラフ環境とは異なりますが、インタラクションは基本的に同じです。では、最初のカスタム ノードを作成してみましょう。
カスタム ノードを一から作成するには、Dynamo を起動して[カスタム ノード]を選択するか、キャンバスで[Ctrl]+[Shift]+[N]を押します。
[カスタム ノード プロパティ]ダイアログ ボックスで、カスタム ノードの名前、説明、カテゴリを入力します。
名前: Percentage
説明: Calculate the percentage of one value in relation to another (一方の値に対するもう一方の値のパーセンテージを計算)
カテゴリ: Math.Functions
キャンバスの背景色が黄色で表示されます。これは、カスタム ノードの内部を表しています。このキャンバス内では、Input ノードや Output ノードなど、Dynamo の核となるすべてのノードを使用することができます。この 2 つのノードにより、カスタム ノードでやり取りされるデータにラベルが付けられます。これらは[Input] > [Basic]にあります。
Input ノードは、カスタム ノード上に入力ポートを作成します。入力ノードの構文は、input_name : datatype = default_value(オプション) です。
Output ノードは、Input ノードと同様に、カスタム ノード上に出力ポートを作成して名前を付けます。カスタム コメントを入力ポートと出力ポートに追加して、入力タイプと出力タイプがわかるようにすることをお勧めします。詳細については、「カスタム ノードを作成する」セクションを参照してください。
作成したカスタム ノードは、.dyf ファイルとして保存することができます(標準ノードの場合は .dyn ファイルとして保存されます)。保存したファイルは、現在のセッションと将来のセッションに自動的に追加されます。カスタム ノードは、ライブラリの[Add-ons]セクションにあります。
ここまでの手順では、最初のカスタム ノードを作成しました。これ以降の各セクションでは、カスタム ノードの機能と、一般的なワークフローをパブリッシュする方法について詳しく説明します。次のセクションでは、ジオメトリを特定のサーフェスから別のサーフェスに転送するカスタム ノードを作成する方法について説明します。
前の章では、いくつかのカスタム ノードを作成しました。ここでは、パッケージを使用してカスタム ノードを整理し、パブリッシュしてみましょう。パッケージは、独自のノードを保存し、Dynamo コミュニティと共有できる便利な方法です。
Dynamo では、いくつかの方法でカスタム ノードを作成することができます。最初からカスタム ノードを作成することも、既存のグラフから作成することも、C# を使用して明示的に作成することもできます。このセクションでは、既存のグラフを使用して Dynamo UI 内にカスタム ノードを作成する方法について説明します。ワークスペースを整理し、一連のノードをパッケージ化して別の場所で再利用する場合は、この方法が最適です。
次の図は、UV 座標を使用して、1 つのサーフェスから別のサーフェスに点をマッピングする場合の例を示しています。この概念を適用して、XY 平面上の曲線を参照する、複数の小さなパネルから構成されるサーフェスを作成してみましょう。ここでは、パネル化用の四角形のパネルを作成しますが、同じ概念を適用して、UV マッピングを使用する多様なパネルを作成することもできます。この演習を行うと、このグラフや Dynamo の別のワークフローで同様のプロセスを簡単に繰り返すことができるようになるため、カスタム ノード開発のよい練習になります。
下のリンクをクリックして、サンプル ファイルをダウンロードします。
すべてのサンプルファイルの一覧については、付録を参照してください。
最初に、カスタム ノード内にネストするグラフを作成します。この例では、UV 座標を使用して、基準となるサーフェスから目的のサーフェスにポリゴンをマッピングするグラフを作成します。この UV マッピング プロセスは頻繁に使用するプロセスであるため、カスタム ノードの演習素材として適しています。サーフェスと UV 空間の詳細については、「サーフェス」ページを参照してください。完全なグラフは、上記でダウンロードした .zip ファイルの UVmapping_Custom-Node.dyn になります。
Code Block: この行を使用して、-45 ~ 45
45..45..#10;
の範囲の 10 個の数値を作成します。Point.ByCoordinates: Code Block ノードの出力を x 入力と y 入力に接続し、[レーシング]を[外積]に設定します。これで、点のグリッドが作成されます。
Plane.ByOriginNormal: Point 出力を origin 入力に接続して、各点に平面を作成します。この操作では、既定の法線ベクトル(0,0,1)が使用されます。
Rectangle.ByWidthLength: 前の手順で作成した平面を plane 入力に接続し、値 10 の Code Block ノードを使用して幅と長さを指定します。
これで、長方形のグリッドが作成されます。UV 座標を使用して、これらの長方形を目的のサーフェスにマッピングします。
Polygon.Points: 前の手順の Rectangle.ByWidthLength 出力を polygon 入力に接続し、各長方形の頂点を抽出します。これらの点を、目的のサーフェスにマッピングします。
Rectangle.ByWidthLength: 値 100 で Code Block ノードを使用して、長方形の幅と長さを指定します。これが、基準サーフェスの境界線になります。
Surface.ByPatch: 前の手順の Rectangle.ByWidthLength 出力を closedCurve 入力に接続し、基準となるサーフェスを作成します。
Surface.UVParameterAtPoint: Polygon.Points ノードの Point 出力と Surface.ByPatch ノードの Surface 出力を接続して、各点で UV パラメータを返します。
これで、基準となるサーフェスと UV 座標のセットが作成されました。次に、目的のサーフェスを読み込み、2 つのサーフェス間で点をマッピングします。
File Path: 読み込むサーフェスのファイル パスを選択します。ファイル タイプは .sat にしてください。[参照...]ボタンをクリックして、上でダウンロードした .zip ファイルの UVmapping_srf.sat にナビゲートします。
Geometry.ImportFromSAT: ファイル パスを接続して、サーフェスを読み込みます。読み込んだサーフェスがジオメトリのプレビューに表示されます。
UV: UV パラメータ出力を UV.U ノードと UV.V ノードに接続します。
Surface.PointAtParameter: 読み込んだサーフェス、U 座標、V 座標を接続します。これで、目的のサーフェス上に 3D の点のグリッドが表示されます。
最後に、3D の点を使用して長方形のサーフェス パッチを作成します。
PolyCurve.ByPoints: サーフェス上の点群を接続し、その点群からポリカーブを作成します。
Boolean: Boolean ノードをワークスペースに追加して connectLastToFirst 入力に接続し、値を True に切り替えてポリカーブを閉じます。これで、サーフェスに長方形がマッピングされて表示されます。
Surface.ByPatch: ポリカーブを closedCurve 入力に接続し、サーフェス パッチを作成します。
次に、ノードの入力と出力を考慮しながら、カスタム ノード内にネストするノードを選択します。長方形以外の任意のポリゴンをマッピングできるように、カスタム ノードの柔軟性を可能な限り高めてみましょう。
次のノード(Polygon.Points から始まる)を選択し、ワークスペースを右クリックして[カスタム ノードを作成]を選択します。
[カスタム ノード プロパティ]ダイアログボックスで、カスタム ノードに名前、説明、カテゴリを割り当てます。
名前: MapPolygonsToSurface
説明: 基準点からターゲット サーフェスにポリゴンをマッピングします
アドオン カテゴリ: Geometry.Curve
カスタム ノードにより、ワークスペースが見やすくなりました。入力と出力には、元のノードに基づいて名前が付いています。カスタム ノードを編集して、これらの名前をもっとわかりやすい名前に変更しましょう。
編集するカスタム ノードをダブルクリックします。ワークスペースの背景色が黄色で表示されます。これは、カスタム ノードの内部を表しています。
各 Input ノードの入力名を baseSurface と targetSurface に変更します。
マッピングするポリゴン用に Output ノードを追加します。
カスタム ノードを保存し、ホーム ワークスペースに戻ります。MapPolygonsToSurface ノードに変更内容が反映されます。
カスタム コメントを追加して、カスタム ノードの内容をさらにわかりやすくすることもできます。コメントを入力すると、入力タイプと出力タイプの内容だけでなく、ノードの機能を説明することができます。カスタム ノードの入力や出力にカーソルを置くと、コメントが表示されます。
編集するカスタム ノードをダブルクリックします。背景が黄色のワークスペースがもう一度表示されます。
Input の Code Block ノードの編集を開始します。コメントを入力する場合は、最初に「//」を入力してから、コメント テキストを入力します。ノードの内容を説明するためのコメントを入力してください。ここでは、targetSurface ノードの説明を入力します。
特定の値に一致する入力タイプを設定して、inputSurface ノードの既定値を設定します。ここでは、既定値を元の Surface.ByPatch のセットに設定します。
コメントは、Output に適用することもできます。
Output の Code Block ノードのテキストを編集します。「//」の後ろにコメント テキストを入力します。ここでは、Polygons と surfacePatches の Output の詳細な説明を追加します。
カスタム ノード入力にカーソルを置いてコメントを表示します。
inputSurface ノードの既定値が設定されているため、Surface 入力を使用することなく定義を実行することができます。
前のセクションでは、カスタム ノードとサンプル ファイルを使用して MapToSurface パッケージを設定する方法について確認しました。では、ローカルで作成したパッケージはどのようにパブリッシュすればよいでしょうか。このケース スタディでは、ローカル フォルダ内のファイル セットを使用してパッケージをパブリッシュする方法について確認します。
パッケージは、さまざまな方法でパブリッシュできます。ここでは、パッケージをローカルにパブリッシュして作成し、オンラインでパブリッシュする方法を確認していきます。最初に、パッケージ内のすべてのファイルを格納するフォルダを作成します。
前の演習で MapToSurface パッケージをインストールした場合は、同じパッケージを使用しないようにするため、このパッケージをアンインストールしてください。
まず、[パッケージ] > [Package Manager] > [インストール済みパッケージ]タブ > [MapToSurface]の横にある縦のドット メニュー> [削除]をクリックします。
次に、Dynamo を再起動します。[パッケージを管理]ウィンドウをもう一度開いて、MapToSurface が表示されていないことを確認してください。これで、作業を開始する準備ができました。
ホスト API の依存関係がない限り、バージョン 2.17 以降で Dynamo Sandbox からカスタム ノードとパッケージをパブリッシュすることができます。旧バージョンでは、カスタム ノードとパッケージのパブリッシュは、Dynamo for Revit と Dynamo for Civil 3D でのみ有効です。
下のリンクをクリックして、サンプル ファイルをダウンロードします。
すべてのサンプルファイルの一覧については、付録を参照してください。
この演習で、パッケージを初めて送信することになります。サンプル ファイルとカスタム ノードは、すべて 1 つのフォルダ内に格納されています。このフォルダが作成されていれば、Dynamo Package Manager にパッケージをアップロードすることができます。
このフォルダには、5 つのカスタム ノード(.dyf)が格納されています。
このフォルダには、5 つのサンプル ファイル(.dyn)と、1 つの読み込み済みベクトル ファイル(.svg)も格納されています。これらのファイルは、カスタム ノードの使用方法を理解するための演習用のファイルです。
Dynamo で、[パッケージ] > [Package Manager] > [新しいパッケージをパブリッシュ] タブをクリックします。
[パッケージをパブリッシュ] タブで、ウィンドウの左側にある関連フィールドに入力します。
次に、パッケージ ファイルを追加します。[フォルダを追加(1)]を選択すると、1 つまたはすべてのフォルダにファイルを追加できます。.dyf ファイル以外のファイルを追加するには、ブラウザ ウィンドウでファイル タイプを必ず [すべてのファイル(.)] に変更してください。カスタム ノード(.dyf)やサンプル ファイル(.dyn)など、すべてのファイルが追加されていることを確認してください。パッケージをパブリッシュすると、Dynamo によってこれらのファイルが分類されます。
MapToSurface フォルダを選択すると、フォルダの内容が Package Manager に表示されます。複雑なフォルダ構造を持つ独自のパッケージをアップロードする場合に、Dynamo でフォルダ構造を変更したくない場合は、[フォルダ構造を保持]切り替えを有効にします。このオプションは上級者向けのため、パッケージが意図的に特定の方法で設定されているのでなければ、この切り替えをオフのままにして、必要に応じて Dynamo でファイルを整理できるようにしておくことをお勧めします。[次へ]をクリックして続行します。
ここでは、パブリッシュする前に Dynamo がパッケージ ファイルを整理する方法をプレビューすることができます。[完了]をクリックして続行します。
[ローカルにパブリッシュ] (1)をクリックして、パッケージをパブリッシュします。次に、[オンラインでパブリッシュ]ではなく[ローカルにパブリッシュ]をクリックします。これは、多数の複製パッケージを Package Manager にパブリッシュしないようにするためです。
パブリッシュが完了すると、DynamoPrimer グループまたは Dynamo ライブラリで目的のカスタム ノードを使用できるようになります。
次に、ルート フォルダを開き、作成したパッケージが Dynamo でどのようにフォーマットされているかを確認します。これを行うには、[インストール済みパッケージ]タブ > [MapToSurface]の横にある縦のドット メニューをクリックし、[ルート フォルダを表示]を選択します。
ルート フォルダは、パッケージのローカルの場所にあります(ここまでの手順で、パッケージはローカルにパブリッシュされています)。Dynamo は、このフォルダを参照してカスタム ノードを読み込みます。そのため、デスクトップではなく、ローカルの永続的な場所にパブリッシュする必要があります。Dynamo パッケージ フォルダの内容は次のとおりです。
bin フォルダには、C# ライブラリまたは Zero-Touch ライブラリを使用して作成された .dll ファイルが格納されます。このパッケージにはこうしたファイルがないため、このフォルダは空になっています。
dyf フォルダにはカスタム ノードが格納されます。このフォルダを開くと、このパッケージのすべてのカスタム ノード(.dyf ファイル)が表示されます。
extra フォルダには、すべての追加ファイルが格納されます。通常、これらのファイルは、Dynamo ファイル(.dyn)または必須の追加ファイル(.svg、.xls、.jpeg、.sat など)です。
pkg ファイルは、パッケージの設定を定義する基本のテキスト ファイルです。このファイルは Dynamo によって自動的に作成されますが、必要な場合は編集することができます。
注: 独自のパッケージを実際にパブリッシュしない場合は、この手順を実行しないでください。
パブリッシュの準備ができたら、[パッケージ] > [Package Manager] > [インストール済みパッケージ]ウィンドウで、パブリッシュするパッケージの右側にあるボタンを選択し、[パブリッシュ]を選択します。
既にパブリッシュされているパッケージを更新する場合、[パブリッシュ バージョン]を選択すると、パッケージのルート フォルダ内の新しいファイルに基づいて、パッケージがオンラインで更新されます。
パブリッシュしたパッケージのルート フォルダ内にあるファイルを更新した場合、[マイ パッケージ]タブで[パブリッシュ バージョン...]を選択して、新しいバージョンのパッケージをパブリッシュすることもできます。この方法により、シームレスにコンテンツを更新してコミュニティ間で共有することできます。[パブリッシュ バージョン]オプションは、ユーザがパッケージを保守している場合にのみ機能します。
Dynamo では、さまざまな方法でパッケージを作成することができます。作成したパッケージは、個人的に使用することも、Dynamo コミュニティで共有することもできます。ここで紹介するケース スタディでは、既存のパッケージの中身を確認しながら、パッケージの設定方法について説明します。このケース スタディは、前の章の演習に基づいて構成されており、UV 座標を使用して Dynamo の特定のサーフェスから別のサーフェスへジオメトリをマッピングする際に使用した一連のカスタム ノードを提供します。
ここでは、点群を特定のサーフェスから別のサーフェスに UV マッピングする演習で使用したサンプル パッケージを使用していきます。ツールの基本部分は、この手引の「カスタム ノードを作成する」セクションで既に作成されています。ここでは、UV マッピングの概念を理解する方法と、パブリッシュ可能なライブラリ用の一連のツールを開発する方法について確認します。
このイメージは、UV 座標を使用して 1 つの点を特定のサーフェスから別のサーフェスにマッピングする場合の例を示しています。パッケージ構成はこの考え方に基づいていますが、パッケージには、より複雑なジオメトリが含まれます。
前の章では、Dynamo 内の XY 平面上に定義された複数の曲線に基づいてサーフェスをパネル化する方法について確認しました。このケース スタディでは、この考え方を広げて、より高次元のジオメトリを処理します。ここでは、この構築済みパッケージをインストールし、このパッケージがどのように開発されたかを確認していきます。次のセクションでは、このパッケージのパブリッシュ方法を確認します。
Dynamo で、[パッケージ] > [Package Manager]をクリックして、「MapToSurface」(スペースを入れない 1 つの単語)でパッケージを検索します。[インストール]をクリックしてダウンロードを開始し、パッケージをライブラリに追加します。
インストール後は、カスタム ノードを[アドオン] > [DynamoPrimer]セクションで使用できるようになります。
これでパッケージのインストールが完了しました。次に、パッケージの設定方法を確認しましょう。
ここで作成するパッケージでは、参照用として既に作成されている 5 つのカスタム ノードを使用します。ここで、各ノードの機能を確認しましょう。一部のカスタム ノードは、他のカスタム ノードを使用して作成されています。また、他のユーザが簡単に理解できるように、グラフにはレイアウトが用意されています。
上の図は、5 つのカスタム ノードによって構成される単純なパッケージを示しています。次の手順で、各カスタム ノードの設定について簡単に説明します。
これは基本的なカスタム ノードで、他のすべてのマッピング ノードのベースになるノードです。このノードは、ソース サーフェスの UV 座標の点を、ターゲット サーフェスの UV 座標にマッピングします。点は、複雑なジオメトリを構築するための最も基本的なジオメトリであるため、このロジックを使用して、2D ジオメトリだけでなく 3D ジオメトリについても、特定のサーフェスから別のサーフェスにマッピングすることができます。
このノードを使用すると、1D ジオメトリのマッピングされた点群を 2D ジオメトリに拡張するロジックを、ポリゴンによって簡単に確認することができます。図のように、PointsToSurface ノードがこのカスタム ノード内にネストされていることがわかります。この方法で各ポリゴンの点群をサーフェスにマッピングし、その点群からポリゴンを再生成することができます。適切なデータ構造(点群のリストのリスト)を維持することにより、ポリゴンを一連の点群に変更した場合でも、それらのポリゴンを個別に保持することができます。
このノードでは、PolygonsToSurface ノードと同じロジックが適用されます。ただし、ここでは、ポリゴンの点群をマッピングするのではなく、NURB 曲線の制御点をマッピングします。
OffsetPointsToSurface
このノードの構成はやや複雑ですが、その概念は単純です。PointsToSurface ノードと同じように、このノードは特定のサーフェスから別のサーフェスに点群をマッピングします。ただし、OffsetPointsToSurface ノードは、元のソース サーフェス上には存在しない点群を識別し、その点から最も近い UV パラメータまでの距離を取得して、対応する UV 座標上のターゲット サーフェスの法線にマッピングします。これは、サンプル ファイルを見るとよくわかります。
このノードは、サンプル ファイル内のソース グリッドから波形のサーフェスにマッピングするためのパラメータ制御のサーフェスを作成する単純なノードです。
サンプル ファイルは、パッケージのルート フォルダにあります。[Package Manager] > [インストール済みパッケージ]タブをクリックします。
[MapToSurface]の横にある縦のドット メニュー > [ルート フォルダを表示]をクリックします
次に「extra」フォルダにナビゲートします。このフォルダには、パッケージ内のすべてのファイル(カスタム ノードを除く)が格納されています。Dynamo パッケージ用のサンプル ファイル(存在する場合)も、このフォルダに格納されています。これ以降のスクリーンショットは、各サンプル ファイルの概念を示しています。
このサンプル ファイルでは、PointsToSurface ノードを使用して長方形のグリッドに基づくサーフェスをパネル化する方法を確認することができます。同様のワークフローについては、前の章で確認しました。
このサンプル ファイルでは、同様のワークフローを使用して、特定のサーフェスから別のサーフェスに円弧をマッピングする場合のセットアップ例を確認することができます。このファイルでは PolygonsToSurface ノードを使用します。
このサンプル ファイルは NurbsCrvToSurface ノードと連携するため、多少複雑な構成になっています。ターゲット サーフェスは指定した距離でオフセットされ、NURB 曲線が元のターゲット サーフェスとオフセット後のサーフェスにマッピングされます。その後、マッピングされた 2 本の曲線がロフトされて 1 つのサーフェスが作成され、そのサーフェスに厚みが加えられます。その結果として出力されるソリッドは、ターゲット サーフェスの法線を表す波形の形状になります。
このサンプル ファイルでは、ひだがついたポリサーフェスをソース サーフェスからターゲット サーフェスにマッピングする方法について確認することができます。ソース サーフェスはグリッド上に広がる長方形のサーフェスで、ターゲット サーフェスは回転体のサーフェスです。
このサンプル ファイルでは、ソース サーフェスのソース ポリサーフェスをターゲット サーフェスにマッピングする方法について確認することができます。
カスタム ノードを使用すると、さまざまなタイプの曲線をマッピングすることができます。このサンプル ファイルでは、Illustrator から書き出した SVG ファイルを参照し、読み込んだ曲線をターゲット サーフェスにマッピングすることができます。
.svg ファイルの構文を解析することにより、曲線が .xml 形式から Dynamo のポリカーブに変換されます。
読み込んだ曲線がターゲット サーフェスにマッピングされます。これにより、Illlustrator でパネルを明示的に(ポイント アンド クリック操作で)設計し、そのパネルを Dynamo で読み込んでターゲット サーフェスに適用することができます。
Dynamo Mesh Toolkit は、外部ファイル形式からメッシュを読み込む機能、Dynamo のジオメトリ オブジェクトからメッシュを作成する機能、頂点とインデックスからメッシュを手動で作成する機能を提供するライブラリです。このライブラリには、メッシュの変更や修復を行うためのツールや、製造処理で使用する水平方向のスライスを抽出するためのツールも用意されています。
Dynamo Mesh Toolkit は、オートデスクによるメッシュ研究の一環として開発されているため、今後も拡張を続けていきます。このツールキットには、頻繁に新しいメソッドが追加される予定になっています。コメント、バグの報告、新機能の提案については、お気軽に Dynamo チームまでご連絡ください。
次の演習では、Mesh Toolkit を使用して、いくつかの基本的なメッシュ操作を説明します。この演習では、メッシュを一連の平面と交差させます。この操作でメッシュではなくソリッドを使用すると、計算量が多くなります。ソリッドとは異なり、メッシュには「解像度」の集合があります。現在の作業に応じて、この解像度を定義することができます。メッシュは、数学的にではなく位相幾何学的に定義されています。メッシュとソリッドとの関係について詳しくは、この手引の「計算設計用のジオメトリ」の章を参照してください。Mesh Toolkit の詳細な説明については、Dynamo Wiki ページを参照してください。次の演習で、パッケージの内容を確認してみましょう。
Dynamo で、上部メニュー バーの[パッケージ] > [Package Manager]に移動します。検索フィールドに「MeshToolkit」と入力します。スペースを入れずに 1 つの単語として入力してください。[インストール]をクリックし、確認を承諾してダウンロードを開始します。非常に簡単です。
下のリンクをクリックして、サンプル ファイルをダウンロードします。
すべてのサンプル ファイルの一覧については、付録を参照してください。
この例では、Mesh Toolkit の Intersection ノードについて説明します。メッシュを読み込み、そのメッシュを一連の入力面と交差させてスライスを作成します。レーザー カッター、ウォータージェット カッター、CNC ミルなどの製造用モデルを作成する場合は、最初にこの操作を実行することになります。
最初に、Dynamo で Mesh-Toolkit_Intersect-Mesh.dyn を開きます。
File Path ノードで、読み込むメッシュ ファイル(stanford_bunny_tri.obj)の場所を指定します。サポートされるファイル タイプは、.mix と .obj です。
Mesh.ImportFile ノードに File Path ノードを接続して、メッシュを読み込みます。
Point.ByCoordinates ノードで、点を作成します。この点が、円弧の中心になります。
Arc.ByCenterPointRadiusAngle ノードで、上記の点を中心とする円弧を作成します。この曲線を使用して、一連の面が配置されます。 設定は次のとおりです。
radius: 40, startAngle: -90, endAngle:0
円弧に沿って方向付けられた一連の平面を作成します。